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喉が痛い

「のどいだい」「こんどは何したんだよ?」と聞けば、昨夜はゲームしていてそのまま床で寝落ちしたと言う。今まではどこで寝たって平気だったのに、と不満タラタラなそいつをベッドに追いやり、リビングの引き出しから掌サイズの銀色の缶を取り出す。宿儺を祓…

再体験症状治療

良かったことや楽しかったことは、すぐ忘れてしまうのに、嫌な出来事はいつまでも覚えている。無意識のうちに何度も思い出し、その状況を脳内でリプレイすることにより、望まない結果を回避する方法を模索するのだという。そして、何度も思い出すことで「嫌な…

苦界婚

授業終わって用事もない金曜日の夕方。明日は任務も無いし一緒に金ロー観ようぜ!と虎杖がお得用ポテチ(のり塩)とコーラの2リットルボトルを抱えて部屋にやってきた。なんでだよ。と正直なとこ思う。テレビなんかどうせ一人で見ても誰かと見ても同じじゃね…

いとしきみへ

両面宿儺の圧倒的な邪気が千々に砕けて、まるで蒸発するように大気中に溶けて消えた。一面の瓦礫の中央、半径1キロほどの不自然な更地の中央に立ち尽くす虎杖から、ほんの3歩ほどの距離で向き合っていた俺は、ゆっくりと息を吐き出して、印を結んでいた手を…

魂の救済

「俺を助けろ」これは本心だった。虎杖に言えなかった言葉が沢山有る。「お前は悪くない」「やったのはお前じゃない」「俺が摩虎羅を呼び出さなければ」「五条先生は必ず戻ってくる」「釘崎は……」だけどそれらの言葉は慰めにもならないどころか、更に罪悪感…

八十八橋サンドイッチ事変

「残穢も気配もまるで感じられませんでした」俺はそう応えながら、右手に持ったサンドイッチに目をやった。直角三角形の鋭角だった部分はバツリと欠けている。虎杖の歯の形に切り取られたそれを、俺は持て余している。虎杖でバンジージャンプを試した後、朝ま…